不細工な芸人さんたち
わーわー、どうよ。
私も結構やられましたからね。
お笑い界ではやっぱり。
誰に?
誰にって。
不細工な芸人さんたちに。
ぶっさいく、まあほんま。
かわいかったからね。
かわいいっていうか、美人?
…。
若かったしね、スタイルもよかったし。
だから、あなたたち売れたのは、足が美しいからよと言われました。
足が美しいからでお客さん笑う?
かえって引くんちゃう?
そうですね。
だから、昔はね、ホットカーラーじゃなくてハンド…になって、ホッとカーラーって知ってるかな、カーラーが暖かくなるやつ。
あー、知ってる。
それを舞台前に温めるわけですよ、20分ぐらい前に、スイッチ入れといて。
こういうところ巻いて、出てたわけ。
で、ふっと見たらないの、カーラーが、1つも。
えー!って。
カーラー知らん?
どこ行ったんやろうと思ったら、違う芸人さんが全部巻いてはんの。
これは別に、美しさにしっとしてるとかじゃなくてね、ちょっとすぐ売れたんですよ。
ああ、そうなの?
古い浪曲の三味線弾くおばあさんとかね、本当よ、そういう人がいびるの。
関係ない、ライバルでもなんでもない。
年30も40も違うのに。
一番私がよく言うのは、楽屋で、ランチを注文しました。
出前で、お姉ちゃん食べて、ハンバーグ、エビフライとかのってるのね。
そうしたら、ふっとこう、食べてるの見てて、忙しいな、あんたら、これからテレビか、ラジオか、この舞台終わったら、ランチ食べたら、ラジオかテレビかって言うから、テレビ行かしてもらいますって言うて出たらフーンって言うて、自分が家から連れてきた鳥籠をバーッと開けて、鳥を連れてきとんねん。
それを出して、ピーッて飛ばして、ハンバーグ食べて、エビフライ食べてるのに、この辺飛び回るわけ。
ほんまですわ。
すごい元気ですね。
でも、お姉ちゃんと、大先輩やから言えないから。
そのうちに、私のハンバーグの上にピーコちゃんっていうんだけど、ピーコちゃんが、私のハンバーグの上に、チョンと止まったの。
それでキャーって、キャーッて、若いから、10代で、いやー!って言うたの。
今だったら、食べたるけど。
生け造りや言うて。
そのときはキャー言うて、ほんでその人が、ピーコちゃん言うて、三味線弾きが。
ピーコちゃん、ダメダメダメダメ言うて、あんたやんか、籠から放したの。
なんかちり紙かティッシュペーパーで、あーらららら、ダメだよー言うて、足が汚れたねー言うて、よく食べられなかったねーって。
もう私も、お姉ちゃんと、そのまま、はよ行こう言うて、楽屋出ました。
楽屋へ帰らなかったもんずっとそんなんよ。
ひどい。
いびりってね、女のいびりっていうのはね、ものすごいちっちゃいことをするの
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